脚本家には独学でなれる?独学で脚本家・シナリオライターになるための学習ステップ
脚本家になりたいと思ったとき、気になるのは「独学で脚本家になれるのか?」「資格や学校に行った方がいいのか?」という点ではないでしょうか。 そこで今回の記事では、独学で脚本家になるために知っておきたいことや、勉強に役立つ本の情報を特集します。脚本家を目指している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
【目次】
1.脚本家・シナリオライターに独学でもなれるのか?
2.独学で脚本家・シナリオライターになるための学習ステップ
3.独学で脚本を学習するのに、役立つ参考書籍
4.独学が苦手な方は、環境を変えることが近道
1.脚本家・シナリオライターに独学でもなれるのか?
そもそも、脚本家やシナリオライターは独学でもなれるのでしょうか? まずは、その疑問について回答していきます。
結論から言えば、脚本家やシナリオライターには、独学でも「なれます」。ここでは、実際に独学でシナリオライターになることのメリットやデメリットについて解説していきます。
独学のメリット
・お金がかからない
・自由にやれる
独学のいいところは安いお金で自分のペースで学べる点です。実際、独学で学び、コンクールに応募し、脚本家デビューしている方も多くいらっしゃいます。
脚本家は資格や正解がない仕事なので、スクール講師や師匠の好みの影響を受けるより、独学で、自由に個性や感性を爆発させることでカラーを出しやすくなります。最近では、インターネットを利用したWEB講座や脚本家の本なども出ているので、目指す方法は多様にあります。
独学のデメリット
・自分の実力を評価してもらえる機会が少ない(プロデューサーや映像関係の会社に見てもらう機会が少ない)
・何から勉強し、何を大事に勉強したらいいのかがわからない
・モチベーションが続きにくい
・諦めた後、次につながりにくい
といったことが挙げられます。
独学の場合、技術面で最初の方はちょっと苦労するかもしれません。また、多くの方が、モチベーションが続かず、道半ばであきらめていきます。これが独学が難しいと言われる1番の要因です。5年や10年など、期限を決めてやるのがいいでしょう。
2.独学で脚本家・シナリオライターになるための学習ステップ
独学で脚本家やシナリオライターになることのメリット、デメリットを知ったところで、ここからは独学で脚本家・シナリオライターになるための学習ステップについてチェックしていきましょう。
もちろんこれらの学習ステップは一例になります。ここで紹介するステップを参考にして、自分なりの学習を進めていってくださいね。
①テキスト教材を見つける
まずは、教科書になるテキスト教材を入手することから始めましょう。個人的なおすすめは、何冊か試し読みをして、『読みやすい』『内容が頭に入ってくる』と思った本を熟読することです。試し読みには、電子書籍や、図書館で借りて読むなどの方法があります。
紙のページをめくって、マークしたりチェックしたりすることで力になりますから、気に入った本はできれば紙で購入しましょう。最初に少額ながらも投資することで気持ち的にもモチベーションが上がるはず。「積ん読」になってしまわぬよう、本が届いたらなるべくすぐに学習をスタートしてくださいね。
②サンプル脚本をもとに書き直していく
劇団や脚本家のホームページ、コンテストの過去受賞作一覧などから、無料で脚本のサンプルデータが入手できます。本になっている脚本集などを入手するのもアリですね。とにかく、自分の手元にサンプルとして脚本をいくつか準備しましょう。
実際のドラマや舞台を脚本と見比べながら、どういったテクニックが使われているのか分析します。さらに、購入したテキストを読みながら、「自分だったらどう書くか?」といったことを考えながら少しずつ手を入れていきましょう。自分なりに設定をいじってみるのも面白いですよ。
③「原作あり」で短編シナリオを書いてみる
シナリオについてしっかり勉強したら、今度は自分で脚本を書いていきましょう。
ただ、最初から完全オリジナルストーリーを書くのは難しいでしょうから、完全にまっさらな状態からシナリオを考えるのではなく、好きな小説や漫画などを「原作」に脚本へ起こしていきましょう。大まかなストーリーや設定が出来上がっているぶん、初心者でも書きやすいのがメリットです。
④「原作なし」の5分の短編シナリオを書いてみる
最後は、完全オリジナルのシナリオを作成しましょう。いきなり大作に手を出さず、まず最初は5分のシナリオを完成させることを目標にするなど、短編から少しずつ慣れていってください。
どうしても良いアイデアが浮かばない人は、③の状態を自分で作り上げてしまうのがいいでしょう。つまり、脚本ではなく、自分で原作になる「小説」を書いてしまう方法です。脚本には情景描写や心理描写は入れられませんが、小説には入れられます。小説に入れ込んでおくことで、それを自分で脚本におとしこんだとき、脚本が立体的になるでしょう。
①、②、③で学んだ経験は、④で必ず役に立つはずです。書けたら、コンクールに応募するなどアクションして、批評をもらうことも大切ですよ。
3.独学で脚本を学習するのに、役立つ参考書籍
ここからは、独学で脚本を学習するのに、役立つ参考書籍を3冊紹介します。
『3年でプロになれる脚本術 』
『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』
『感情から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方 』
3冊とも、脚本家を目指すならぜひ読んでおいてほしい良本です。一緒にチェックしていきましょう。
『3年でプロになれる脚本術 』
ドラマ『梅ちゃん先生』の脚本家で映画監督も務める尾崎将也が指南する、脚本を書くためのテクニック本です。経験から培ったヒットにつなげる勉強&思考術を書いています。インプットしたものをアウトプットに変換する方法から、面白いと言われる脚本を書くために必要なことまで紹介されており、具体的な勉強法が記されているのも特徴的。
脳内を「畑」作物を「脚本」に置き換えて説明しています。良い作物ができない理由を「作物を育てるテクニック」に探しがちだけれど、畑の栄養は足りているのか? 3年あれば、豊かな土壌ができるはず。そのためには、名作映画を沢山みて、ストーリーを分析し把握しよう、などなど。プロの脚本家が現在の地位を築くまでの実体験も、ほかにはない貴重な読みどころです。
『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』
『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』は、本当に大手映画会社が買ってくれる脚本を書くためのコツを教える超実践的脚本マニュアル。業界を知り尽くした筆者が、ジャンル、プロット、構成、販売戦略、キャスティングなど、基本要素を踏まえながら実践的に、メジャーで売れる脚本の法則を語りおろします。
とにかく構成に関しての説明が素晴らしい一冊です。この本における内容として、その三分の一程度が構成に関して費やされています。要するに現状のハリウッド作品の脚本で、何ページ目にはこういうことが起こり、そして何ページ目にはこうなる。という話が事細かに記されているのです。
さらにもう一つこの本の素晴らしい面は「最高のログラインの作り方」について、かなり具体的な方法に踏み込んで書かれていることです。ログラインとは一行程度でその物語を表した文のことだ。これの必要性に関しても大いに記述されているため、参考にしてください。
これらはずばりエンタメ作品の構成におけるひな形とも言える物であり、この構成を参考にして物語を改編するだけで大きく見違えることでしょう。
『感情から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方 』
過去の名脚本から学ぶ、プロデューサーや「下読み」の方達を感動させるテクニックを整理した本です。創作をするにあたっての心構え、物語の構造、どの場面でどのように話を展開してどのような効果を読者に与えるのが一番"王道"なのか…等、全て分かりやすい表現、項目によっては例文付きで書いてあります。
創作をするにあたっての心構え、物語の構造、どの場面でどのように話を展開してどのような効果を読者に与えるのが一番"王道"なのか…等、全て分かりやすい表現、項目によっては例文付きで書いてあります。
特に重要に感じたのは、対立・葛藤に関しての記述です。物語には対立が必要不可欠であることを至極論理的に述べています。一文一文の書き方ではなく、脚本を通して物語の回し方や構成の仕方が分かるはずですよ。
4.独学が苦手な方は、環境を変えることが近道
独学で学ぶことは、実になることが多い反面、大変なことも多いのが現実です。もし独学で学んでいて疲れてしまったり、自分ひとりで頑張るのが苦手だったりするならば、環境を変えてみてもいいでしょう。環境を変えることで、新たな発見もあるはず。ここでは、独学から環境を変える時におすすめの場所について解説していきます。
コミュニティの参加
脚本スクールでは、現役の脚本家やシナリオライターが講師を務め、脚本を書くうえで必要なアイデアやプロット作りから、脚本の執筆まで、全体講義と個別の指導が受けられます。
「Writer’s Door」では、アニメ、映画、漫画、放送作家など、多数のジャンルの脚本を学ぶことができます。ほかにも、「作詞」「脚本家になるための方法」「世にも奇妙な物語の企画」「脚本料金の相場」など多数のカリキュラムが用意されています。
講師陣は全員が様々なジャンルで活躍する現役のプロです。長年の現場経験の中で培われた知識やノウハウを教えてくれます。初歩的な原稿の書き方から物語の構成の仕方、セリフの書き方など、脚本やシナリオの基本的な知識と方法を丁寧に指導してくれます。
いつでも相談ができる環境 何一つ文章は書けず、机の前で悩んでいるだけでは、書く力は上がりません。課題や執筆をしている時、ちょっとした疑問が出たら、その場ですぐに解決したいですよね。
Writer’s Doorでは、生徒の『なぜ?』を解決するサービスとして、LINEでいつでも質問可能な体制があります。質問はいつでもでき、納得がいくまで対応してくれます。
各クラスに現役脚本家や放送作家が担当講師として付き添い、ストーリー作りから脚本、シナリオの執筆までを丁寧に個別で指導してくれますので、全くの初心者でも参加できます。脚本家からはリアルな創作のコツや表現方法を学べますし、映画監督やプロデューサーから貴重な話を聞けますよ。
アニメ・映画・マンガ・放送作家など幅広く学ぶ
作品作りの作家になりたいけれど、まだどの方向に進むか決められない方もいるでしょう。「Writer’s Door」では、アニメ、映画、漫画、放送作家など、多数のジャンルの脚本を学ぶことができます。
ほかにも、「作詞」「脚本家になるための方法」「世にも奇妙な物語の企画」「脚本料金ギャラの相場」など多数のカリキュラムが用意されています。さらに、専門スキルはもちろん、様々なスタッフが関わる作品作りにおいて重要なチームワークやコミュニケーション力なども、実践を通じて体得できますよ。
5.独学でも脚本家になれる!
最近ではオンラインドラマやYouTubeなど、脚本家の新しい活躍の場はどんどん広がっています。脚本家になるにはシナリオスクールへ通う方法が一般的で、プロを目指すならばコンテストやコンペに出すのがおすすめです。まずは独学でやってみて、結果が出なかった時にスクールに通うのがいいでしょう。
今回紹介したWriter’s Doorは、脚本家・放送作家になるための必要な知識のすべてをオンライン動画にて配信しています。
脚本家になるまでは大変な道のりですが、必要なことをスクールでしっかりと身につけ、シナリオを書き慣れていくことが肝要です。ぜひこの記事を参考にしながら、あなたの脚本から生まれる世界を作ってみてくださいね!
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